※この記事はBMSのイベントを開催したいという方向けのニッチめなものです。
そもそもBMSって何?という方はここでブラウザバックを推奨します。
突然ですが皆さん、BMSイベントを開催してみたくないですか?
コンセプトに沿ったBMSが欲しい、BMS作者同士をバトらせたい、BMS作者を混沌に陥れたい、とにかくたくさん新しいBMSをプレイしたい……
そんな様々な欲望、実は意外と簡単に実現できるかもしれませんよ?
0.まえがき
初めましての人は初めまして、どうもNASAです。
自身でBMSを作るだけでなく、これまでBMSイベントをいくつか主催してきました。
この辺を開催しようと思った経緯などは各イベントの総評にお任せするとして。
BMSイベントを主催するなんて酔狂もいいとこみたいなことを考えるのには、何かとても大きな目的、熱意、感情があってこそだろうと。
そんなクソデカ感情を持った人々のために!多少なりとも参考になるような文章を残しておこう!というのが本記事の目的になります。
1.必要なモノ
BMSイベントを開催するためには必要なモノがいくつかあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
イベント会場
BMSを登録するための会場が無ければ、当然イベントは開催できません。
現在(2024年)のBMSシーンにおいて主要な会場を挙げておくので、この中から最適な選択肢を選ぶとよいです。
★BMS SEARCH venue
主なイベント:BMS衆議院選、BMSかんじドリル、BMSをたくさん作るぜetc.
会場の中では出来たのが最も新しい会場。運営はBMS・BGA作者として活躍しているq/stolさん。
インプレのリアルタイム反映、スタイリッシュなUI、運営側としても分かりやすい設定画面やインプレ管理画面と、現代の会場として欲しい要素が多く揃っている会場です。
近年の中小BMSイベントはこの会場の採用率が高いです。
★Digital Emergency Exit 2 Event System (DEE2)
主なイベント:BOF系列、自称無名BMS作家が物申す!、A-1 ClimaX
現存するイベント会場では最も古くから稼働している会場。運営はBOF主催でお馴染みAOiRO_Manbowさん。
現在でもアップデートは続けられており、会場に最低限必要な要素に加え、柔軟なポイント表示や二次登録期間の設定等、ちょっとしたイレギュラーにも対応できる会場です。
運営側としては触るとマズイ項目もあったりするので、Manbowさんとの事前連絡・意見交換は必須です。
★Starkey Project
主なイベント:B.J.Cup、Another B.J.Cup、HYPER REMIX
数多くのBMSを輩出してきたscytheleg氏が運営する会場。自身のBMSイベントでもこの会場を使用することが多い。
基本的なBMSイベントに必要な要素は備えているが、チーム戦は対応してない?かも?
特筆すべきは、この会場は独自の事前参加表明フォームを兼ね備えている。事前参加フォームはココ+開催は別のイベント会場という方法も可能です。(↓はその一例)
★Nageyari Software
主なイベント:テストBMSイベント、無名戦対抗戦、For Long time BMS players
かの伝説的ギミック譜面Dstorv [Ego]の作者Bluvelさんが運営する会場。
チーム戦も可能で、出来た当時は先進的だったインプレのリアルタイム機能が実装されています。
一方、ちょこちょこ挙動が不安定だったり、ADMIN権限が1週間しか持たなかったりとBluvelさんと二人三脚での運営体制が必要かも。
★その他独自会場
たま~に自分で会場を組む猛者が現れます。近年だとはるかぜ音楽祭のれおんさんとか、GENRE-SHUFFLE 1~3のColosseoとか……
「他の会場では機能が足りない!」とか「どうしても自分でイチからやらないと気が済まない!」という目的以外ではおススメしません。というか会場自作する人は多分こんな記事読まない。
ティザーサイト・告知ページ
会場に目星を付けられたなら、次はそのイベントを告知し、世のBMS作者に広く喧伝する必要があります。イベント自体に気付かれなければ開催していないも同然です。
この項目は結構宗派が分かれるので、どれを選ぶか、必要か不必要かは各自見極めること!
★イベント公式のウェブページ
自分でHTMLを書くなり、HTMLを書ける人にお願いするなりしてページを立ち上げる方式です。
メリットは、自分好みにいくらでもデザイン出来ること。そのイベントの特色をよく反映したデザインにすることで、概要を見に来たBMS作者の興味も惹きやすくなる!……と思います。
一方で、デメリットはやはり見た目相応の手間がかかることです。自分でイチからページを立ち上げるのはもちろん苦行なので、分かる人に頼むのがベターでしょう。
また、近年ではWixやSTUDIOといったHTML出来ません!という人向けのサイト制作ツールもあります。ページが重くなりがちなのが玉に瑕ですが、取っつきやすさはピカイチなので、これらを使う選択肢もアリでしょう。
★イベント告知ブログ
手っ取り早い方法はこっちです。母国語が出来れば誰にでも告知が出来ます。
メリットは上記の通り手っ取り早いこと。noteやはてなブログ等で記事を立ち上げ、コンセプト、開催時期、ルール等を簡潔にまとめてあげる。これだけで告知が出来ます。
反面、デメリットはあまり凝った告知に出来ないこと。どれだけ面白そうな企画でも、「ふ~ん」と流されてしまう可能性がある……かもしれません。
★公式SNSアカウント
いざサイトやらブログやらを書き、さあイベントを告知するぞ!となった時、ただネットの海に放流するだけでは、この情報濁流の時代では誰にも気づかれません。
そんな時に必要になってくるのが、公式SNSアカウントを作り、情報を発信することです。
現在(2024年)の主流はTwitter(現X)で、BMSユーザーも多いので一番拡散力があるでしょう。公式アカウントを作るならTwitterほぼ一択と言ってもいいです。
また、DiscordでもいくつかBMSにまつわる集まりがあり、そこでも告知するとベターでしょう。(ex. BMS Server Japan、無名戦・A-1総合プラザetc...)
(一応既にある程度名が知れているBMS作者であれば、一発目の告知は自身のアカウントから発信するというのも手です。やり方は人それぞれだ!)
なお、個人的な所感ですが、やはり「サイト+公式Twitter」の形式が、一番イベントに対する「本気度」を感じられて好感が持てます。
割とそういう一挙手一投足を見ている人が多い界隈なので、せっかく主催するのであればこの辺は力を入れてあげたい部分なのかな!と思っています。やる気がある人には割と皆ついてきてくれます。
自身の余裕
コレ!!!!!!!!!!一番大事です。
過去を振り返ってみると、イベントが草案の段階から音沙汰なく立ち消えになったり、イベントの開催自体が突然1年後ろ倒しになったり、イベント自体は開催されたものの総評等が上がることなくイベントが永遠に締まらなかったり……こういった事例がたまに見られます。
また、暗黙知になっていますが「自分の主催したイベントには主催自らがBMSを出す」ことが慣例となっています。イベントに対する主催の見解、解答、思惑。そういったものを他の参加者は知りたいワケです。
上記を全てこなしていくには!イベントを完遂するための時間、モチベ、タスクの余裕!コレが一番大事です。
BOFOON:NTはそろそろ総評書くからもうちょっと待ってほしい
2.イベント開催までの流れ
ここまででBMSイベントを開催するために必要なものは挙げてきました。では、実際にBMSイベント開催するためにはどうすればいいか、というざっくりとした流れを紹介します。
イベントの概要をまとめる
まずは構想した草案をアウトプットするために、サイトなりブログなりを立ち上げます。正直ここが一番時間かかります。イベント概要で決めておかなければいけない点は下記の通りです。
・イベント名
いわゆる動画ならサムネイル、アルバムならXFDやジャケットにあたる部分。ひと様に見せる上で一番最初に目に入る情報です。しかと考えて決めるように!
・コンセプトの説明
イベントのキモとなる部分です。十二分に伝わるように説明しましょう。
・ルール(大まかでもよい)
現代とはかくも便利なもので、BRS規定というルールの土台になる文書が存在します。この内容を参考に、自身のイベントに必要な情報を取捨選択するだけでルールが完成します。スゴイ!
なお、大まかにルールを決めた場合は正式版を可及的速やかに告知すること!
・評価制イベントか非評価制イベントか
BMS作者を争わせたいかそうでないかです。血の気を感じたいなら評価制にしましょう。評価制であれば、ポイント制度もここで決めておきましょう。
・日程
他のイベントと被らないように設定しましょう。BMS EVENT LITE ALTを見れば、今後のBMSイベントの日程が大体載っています。
もし、毎年開催しているイベント(ex.BOF、無名戦&A-1、BMSをたくさん作るぜ)と日程が被りそうであれば、それぞれの運営に確認を取りましょう。
・連絡先
イベント公式アカウントを作っていればそれを、作っていなければ個人のアカウントかメアドを載せると良いでしょう。
また、この告知サイトや告知ブログで「運営の協力者を募集しています!」という旨を書く人がいますが、この界隈は思ってるより受動的なので、自分から声を掛けに行った方が手っ取り早いケースが多いです。
是非、先述のBMS EVENT LITE ALTでイベントを主催してそうな人を見て、「協力してくれないか!」と声を掛けてみましょう。出来れば「相手に何をしてほしいか」という部分をこの記事を参考に具体的に伝えられればベストでしょう。
なんだかんだ受動的ながらも比較的優しいお兄さんお姉さんが多い(と信じている)ので、きっと引き受けてもらえることでしょう。多分。知らんけど。
イベントを告知する
上記のイベント告知用サイトやらブログやらが完成したら、次は大々的に公開しましょう!
Twitterでイベント公式アカウントを作り、アイコンやらバナーやら設定して、概要欄もちゃんと体裁を整えて、いざツイート!
少しでも気付いてもらうために、「自分のアカウントで告知ツイートをリツイートする」「イベント公式アカウントでBMS作者をフォローする」「Discordにも告知ツイートを貼る」あたりをやっていけば、自然とイベントの存在は周知されるはずです。
BMS EVENT LITE ALTに自分のイベントが載れば、最低限の告知は出来ているということになります。やったね!
イベント会場の運営者にコンタクトを取る
少なくともイベントが開催される3,4カ月前には、イベント会場の運営者に「会場をお借りしたい」と連絡しましょう。どの会場でも共通で「会場ページを作るために必要な情報」を求められます。
ここから先は各イベント会場によって仕様が異なるため、各運営に対して確認を取ってください。一応全ての会場で必要な情報は下記になります。
・イベントのバナー
・イベントの概要・紹介文
・登録期間、インプレッション期間の日程
・ポイント制度(ラベル付け(ex.I know!、ドンピシャ!)も含める)
座して待つ
会場の手配まで済めば、あとは開催されるのを待つのみです!自分もBMSを作って他のBMS作者の意欲作を受け止める準備をしておきましょう。いつだって登録されるものは想像を超えてきます。
イベント開催!登録~インプレ期間
登録期間が始まったら、登録された作品がルールに沿っているかどうかをちゃんと確認しましょう。
リアルタイムで追うのは大変なので、都度都度でも大丈夫です。漏れが無いように確認しましょう。
イベント公式アカウントを作ったのなら、報告のリプライやDMが来ていないかも確認しましょう。自分よりも早く登録作品をDLした人からの報告があるかもしれません。
登録期間中はとにかく確認!コレに尽きます。
インプレッション期間になったら少し穏やかになります……が、イベント公式アカウントは必ずこまめに確認しましょう。
インプレの削除や修正依頼、作品に関する困りごと等、連絡は思ったより飛んできます。
この辺りの対応は各会場で異なってくるので、運営者に都度確認しましょう。勝手にいじって会場が壊れた!となると台無しなので、必ず確認を取りましょう!絶対だぞ!!!
イベント終了!
……する前に、総評と結果発表の体裁を整えておきましょう。後々の自分が楽になります。
インプレッション期間が終了したら、結果の集計を済ませ、総評と結果を発表して終わりです!お疲れ様でした!
3.おわりに
サクッと書こうとしたら激長記事になりました。反省はしてません。
ここまで律義に読んでくれた皆なら、大体イベント主催ってこういうことやってるんだ~~~ということが分かったと思います。
BMSイベントを開催する上で、準備は面倒極まりないものの、いざ開催されればその作品群を前に開催して良かった……!ときっと思えるので、一度はBMSイベント、主催してみませんか?
よく分かんねえよアンポンタン!もっとちゃんと説明しろバカタレ!という人は自分まで連絡ください。善処します。